中耳炎は鼻の奥から耳管(鼻・喉と耳をつなぐ管)を通って耳(中耳)に進入したウイルスや細菌が、鼓膜などに炎症を起こすことで生じます。「耳から」菌が進入して中耳炎になるわけではなく、「鼻から」中耳炎は生じます。
こどもが中耳炎になりやすい理由は、
などが挙げられます。
中耳炎の対策として、理由の①と②については有効な対策はありません。親として出来ることは、こどもは「中耳炎になりやすいもの」と認識し、発熱が続いたり、耳を痛がったり、不機嫌が続くときなどには病院に連れて行くことです。理由の③への対策としては、鼻をかめる子には「鼻水はすすらずに、かませるように指導する」こと、そして鼻をかめない乳幼児には鼻水を適宜吸ってあげる(「鼻吸いをする」)ことが重要です。
「鼻吸い」については、自宅で出来る市販のものを利用するのも良いですが、上手に吸えないときは、受診のうえ病院の吸引機で吸うのが効果的です。「鼻吸い」の処置は、こどもは100%泣きます。ただ「鼻吸い」が終わるとすっきりして穏やかな顔に戻ることが多いものです。鼻水が溜まっていると、それだけで不機嫌や哺乳不良の原因にもなりますので、鼻水が気になったときには受診して下さい。